「全国老人ホーム施設長 1718人の本音」 本が完成しました


介護崩壊の危機を憂える現場からの検証 〜介護保険制度は本当にこのままで良いのでしょうか 〜

    「 全国老人ホーム施設長 1718人の本音 」
 書籍のご案内


 日頃は私どもの活動にご理解、ご支援をたまわり心から御礼を申し上げます。
 昨年、当会において実施しました「全国老人ホーム施設長アンケート」は、報酬改定を控えたこの時期にこそ、日本の高齢者福祉のこれからについて、真剣な国民的論議が必要であると考え、2008年8月に全国の特別養護老人ホームと養護老人ホーム6911ヶ所に送付し調査をおこないました。
 わずか1ヶ月という極めて短い期間であるにも関わらず、全国から1712通の回答があったこと自体、関心の大きさを物語るとともに、福祉現場からの切実な願いや福祉増進への熱い思いがあったからに他なりません。(1月30日現在:1718通)あらためて、アンケートにご協力をいただいた各施設長のみなさまに厚く御礼申し上げます。
 介護保険制度はいま、福祉現場に事業経営と人材確保の困難をもたらし、制度そのものが崩壊の危機に直面しています。介護報酬は改定のたびに切り下げられ、利用者の負担が増える一方で、施設の運営が困難となり、その結果、職員の勤務条件や就労環境が年々厳しくなっていることは誰もが否定できない現実です。
 そのような中で、現場からの切実な声と全国的な運動の成果として、今春の改定では初めて増改定が実現することとなりました。それは一つの大きな前進でありますが、その内容は決して満足できるものでもありませんし、ましてや従事職員の給与改善に資するものとは到底思えません。
 今回、全国の施設長から寄せられた率直で切実な意見からは、改定の度に大きく変わる制度、重くなるばかりの利用者負担と厳しい経営に、とまどいと怒りが広がっていることが浮き彫りとなっています。そして、記載されている切実な“声”からは、利用者と日々向き合う中での苦労が偲ばれると共に、そもそも何が原因で、どうあるべきか、制度の根本にまで踏み込んで問い直すことをも求めています。
 つきましては、今回、皆様から寄せられたこうした貴重なご意見すべてを、統計ともに本書にまとめました。本書が、多くの関係者にご活用いただき、問題提起の一端でも担うことができれば幸いです。
 私ども「21・老福連」は、みなさまから寄せられた声を一つにして、すべての人が安心して豊かな老後を送ることのできる福祉社会となることを願い、公的な介護保障制度が一層発展するよう奮闘してまいる所存です。引き続き、お力添えをいただきますようお願い申し上げます。


 ■ 追加注文について : 一冊1000円にて頒布しております。(送料込み) 必要事項をご記入の上、老福連事務局までFAXもしくはメールにてお申し込みください。

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