21・老福連設立の歩みと趣旨
(2001年3月「準備会結成時の呼びかけ」より抜粋)
私たちは、全国の老人ホームの施設長有志として、98年秋に実施し、全国の1000人の施設長さんから7割を超える賛同の回答をいただいた「介護保険・全国老人ホーム施設長アンケート」を基礎に、その後「全国老人ホーム関係者会議」として、実施直前まで何回かの集会や各方面への要請、老人福祉現場からの社会的アピールにとりくんできました。そして00年末には、東京で「どっこい福祉は生きている」と題したシンポジウムを開催してこの間のとりくみのしめくくりとしてまいりました。
もちろん、老人ホーム関係者のみならず多くの在宅福祉サービス関係の施設においても、真の福祉を求める声は、日々大きくなっています。
私たちの実践に終わりはありません。この間のとりくみからも、全国の老人福祉施設のみなさんとともに21世紀の老人福祉のあり方をより広範に論議する必要性を痛感しています。また、私たちのよびかけやアンケートに積極的に応えていただいたみなさんの意思と願いを引き続き生かすことこそ必要と考えました。
そこで、今回私たちのこの間のアンケートやよびかけに積極的に意見を寄せられた方々を中心に、@高齢者を介護保険の混乱と矛盾から守る立場で公的福祉の確立をめざすとともに、真の老人福祉・介護保障のあり方について意見交換を行う、A高齢者主体の援助実践、ケアの質、暮らしの内容を豊かにするための「職員研究交流集会」を開催する、B老人福祉向上をめざす諸活動と諸団体との連携をすすめるなど、「実践交流と連携」を目的とした「老人福祉施設の新しい連絡組織」の結成を幅広くよびかけることといたしました。
もとよりこのよびかけと連絡会の設立は、介護保険制度への賛否をはじめ特定の意見、見解への同意や賛同を前提とするものではありません。
これまでの老人福祉施設に残念ながらなかったとは言えない閉鎖的で前近代的な体質を払拭するためにも、本音で語り合い、お互いの経験を真摯に交流しあっていける場を作り上げ、豊かな援助実践と公的福祉の確立をめざすために設立するものです。
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